5周年回顧録〜自営業の旅 第一章 その3〜
退社したその晩、ビールとチキン弁当で明日からの門出を祝う。
いよいよ明日から自分の新たなスタート、人生最大、最長の旅が始まる。 (と…書きながら、今思うと大げさだなあ、でもその時はホントそう思ってたなと…。経験って大事ですね…笑)
その日の晩は、なんだか僧侶のようにすっきりした気持ちで早く眠りにつく。
明くる朝、6時起床。 当面、目が覚めると何もすることがない生活。時間ぐらいは規則的にしておかないと、と自分に言い聞かせる。
昨日までは、電車に乗って時間通りに会社に行き、与えられた仕事を全うし、夜になると帰り、また翌日電車に揺られる生活。
今日からは、仕事は全くのゼロから、時間も全て自分で決断するしかない。
すべてを自分に委ねられた自由とはこんなに窮屈なもんなんだと初めて知る。
6時に起床し、会社勤めの5年間、ほとんど運動していなかったこともあり、「ジョギング」に出かけよう、と思い立つ。
少し肌寒い空気の中、長袖Tシャツとジャージのパンツをはいて外に出る。 とりあえず、苦しくて立ち止まるまで走ってみよう、と当てもなく15分ぐらい走り続けると、大きな公園が見えてきた。
王子駅の飛鳥山公園だ。
このような大きな公園があるという事は知っていたが、初めて足を踏み入れる。
すると、そこで…!
なんと、100人を超えるおじいさん、おばあさん達がラジオ体操をしていた!
そうか、丁度6時半か…。 小学生以来のラジオ体操、ご老人たちの輪の端で自分もやってみる。 朝の空気を吸って体を動かすのは非常に気持ち良い。 がんばるしかないな…、というなんとも言い様のないエネルギーがふつふつと湧いてくる。
結局、そのジョギング+ラジオ体操は数ヶ月続けた…。
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