前掛けの原点を探す旅
ニューヨークでのイベント準備を、 残り1か月、毎日少しずつ進めている。
今日は、NY現地へわざわざお越しいただく 前掛組合の方々を訪ね、愛知へ出張。
60代〜70代の前掛けの織り、染め、糸などをやっていらっしゃる社長さん方と アメリカで何を発信するか、打ち合わせさせていただく。 年齢はちょうど僕の父親くらいの方々だ。
そこでいろいろな貴重なお話をお聞きした。
その中の一つは、 実は昭和20年代後半〜30年代にかけて、 アメリカにどんどん輸出されていた前掛けがあった、というお話。
しかも、約60年前に製造された現物が今も2枚、残っていた!!
デザインは、真中に「一番」と書かれており、アルファベットで「コックさん」と書かれている。 これは素晴らしい風合い!しかもユーモアもあるし。
東京の食品商社を通して、当時かなりの数がアメリカへ渡り、現地の人たちが購入したり、お土産として買われたりしていた、とのこと。
組合の皆様に、「今回これを復活させませんか!」とご提案。
「それはいい!この前掛けが一番ストーリーがあるから、ぜひやろう!」 というお話をいただいた。
そのほか、デパートの外商さんを通じて各メーカーが前掛けを作っていたこと 最盛期には製造が追いつかず、外商の方々も工場に寝泊まりするほどだったこと、 ハワイには帆布の生地を使って作ったハッピを「ハッピーコート」という名前で輸出していて大人気だったこと、
など貴重なお話をお聞きした。
このお話をぜひNYでもしてください、 とのことで、みなさんに少しずつお話いただく時間ももうけさせてもらうことにした。
その後、作業場を見学させていただいたり、40年前の生地を見せていただいたり。
前掛けの原点と歴史を知り、なぜ日本で何百年も仕事着として続いて来たのか、どのような気持ちが引き継がれて来たのか、 など、発信すべきことが明確になった。
前掛けの原点を探す旅、まだまだ続きます。
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15メートルもの神社の幟を作られている染め工場様を見せてもらう。約40年に一度の作りなおし、だそうだ。
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