飛び込み営業マンのアプローチ法
夕方、飛び込みの営業マン、石原くんがやってきた。
「コピーは何を使ってらっしゃいますか?」
「そうですか、うちはコピー用紙も他社さんよりも安くやってまして…」
「業界最安値です…」
ぜーんぜん興味ないよ。。。
その後、うちに飾ってある前掛けをじろじろ見ている。
帰り際 「僕、京都が大好きで、だからこういうものも好きで、見ると京都を思い出すんです」
ん?なんかおもしろそうなやつだそ
僕のアンテナがピピっと反応したので 「まあ座ったら…」
と話はじめると、 神奈川出身、入社3年目の営業マンなんだが、本物の京都マニア。
「四季によって京都の表情は違うんです。だから毎年年4回は京都行くんです。 お金かかるから、安いホテルに泊まって…この道の裏の路地のどこどこの表情が良くて……」
おー、この子はヘン=おもしろいなあ…
その後
「きみ、ほんまはおもろいヤツじゃん、 全然気が付かんかったよ。
飛び込みの営業マンっていうのはね…」
と西村流、個を軸にした飛び込み営業方法、アプローチの仕方を延々と話す…。
「こんな本社で作ったコピー機の紹介なんか持ってきたってぜーんぜん面白くないし、読もうとも思わん。 なら、石原くんが年に4回出す、京都訪問記のほうがよっぽどおもしろいし それを勝手に作ってバンバン配って行ったら営業成績グングンあがるぞ!
俺がグリコでやってたのはねえ…
結局、前掛けはね…
営業マンは人に覚えてもらってからが始まりじゃろう…
巡り巡って困った時には石原君のところに相談が来るようになって…」
といろいろ俺も調子に乗って話す。
石原君は「はー、なるほど〜」と聞いている。
最後に 「君が営業成績あがろうが下がろうがどうでもいいけど、 そのほうが今やってる仕事、おもしろいでしょ! せっかくなら楽しく仕事しないと!俺はそう思うよ。」
と言って別れた。
次は「京都通信」を見せに来る、と言っていた。
楽しみにしてるぞ、石原くん。
いやーおもしろかった。
俺が話したアレ、ほんまにやれば絶対営業成績1番になれるよ。
人生のほとんどは、やるか、やらないか、で決まるからね。
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