創業の審査委員を通じて
公共の創業支援施設の審査委員をやらせていただいた。
起業する方たちが自身のプランを発表し審査を通過した人だけが「オフィス」を借りられる、というもの。
僕自身、墨田区で「国際ファッションセンター」という創業支援のオフィスをお借り、目に見えない様々なサポート、ご縁をいただいたこともあり 当時の自分を思い出しながら応募の皆さんのしごと、を聞かせてもらった。
そんな中で感じたことは
「ゼロからビジネスを立ち上げ、世の中にぶつけ、何年も継続していく事はとっても大変なことだなあ」
僕は「離陸の3年」と呼んでいるけど やっぱり最初の3年、何もない中で仕事を作り、お客さんを獲得し、家賃も払いながら自分が食べていくことは、ごくフツ―にやっていたのでは成り立たない。
起業は、初めて「コロ無し自転車」に乗って道路に出ることに似ている。 乗りこなせるまでに後ろで誰かに持ってもらうことも必要だし、何度も転びながらバランス感覚を身をもって学んでいかなきゃいけない。 交通ルールや、車が飛び出してくる来るから危ないポイントも覚えて行かなきゃいけない。
いま勤めている会社から、辞めても仕事が一部もらえる、とか、があれば最初の立ち上げ期間は助かるけど、 ほとんどの方はゼロから立ち上げるから
・サービスを作り、伝え、買ってもらう ・相手は何かに困っているからその人が立ち上げた商品を、サービスを買う
など「事業化する」際の基本的なところを知っておかないと、「自分がやりたいから…」だけでは厳しい。 自分の想い、を分かり易くお客さんに伝え、まず利用してみたい、買ってみたい、と思ってもらえるにはどうしたらいいのか、徹底して練っていかなきゃいけない。
もうひとつは、 自身の「コンプレックス」とどう向き合い昇華させていくか。 運動神経が無いから自転車は乗らない、 というのか、 それはそうなんだけど乗って遠くへ行ってみたいからチャレンジします、 という想いを優先するのか。
不安、自身の無さ、人付き合いが苦手、 など創業したい皆さんの気持ちは様々あるけど、 この方は3年後楽しみなあ、という方は 気持ちに熱があり、それがこちらにも伝わってくる人。
僕自身も経験しているのが、 未経験の時の起業のプランなどはさほど重要では無く、 「コイツ、良くわからんプランだけど人物的には応援してあげたいなあ」「次は知り合いを紹介してあげたいなあ」 と思ってもらえるかどうか、そういう人物かどうか、ということ。
僕自身のプラン、 漢字Tシャツを世界に売る、 もそうだったし
前掛けを世に売る、
もそうで、まともな人が創業プランとしてみたら「そんなんでビジネス出来んでしょ!」で終わりのもの。
それでもこの13年生きてきているのは^^; 人と人との縁がすべて。
今日も、 「ある社会問題を自分が起業することで解決していきたい」 と言われていた女性の方は「熱」「想い」があるのでそれが審査員に伝わり、 皆さん「応援していきたい」「今度また会ってみたい」と言われていた。
ひとりでゼロからイチを産み出す、 起業する、 ということは結局自分の力'だけ'ではどうにもできない部分が多くて、 そういう自分の熱が相手に伝わり広がっていく、ということがとても大事な気がする。
本当に皆さんには頑張っていただきたいと思う。 僕自身もとても勉強になった。
ありがとうございました!
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