大丈夫か?.WEリーグ
年の瀬と言えば、サッカーの試合が多い。 高校サッカー選手権、天皇杯、皇后杯など、各種カテゴリーで年末年始アツいサッカーの試合が行われる。
中でも、今回の皇后杯(女子サッカー)はすごいことになっている。 昨日、準々決勝の4試合が行われたが、これまで絶対王者であった日テレベレーザがジェフ千葉にまさかの0−3で大敗。 浦和は広島を2−0で破ったが、WEリーグ(プロ)の新潟がなでしこリーグ(アマチュア)のセレッソに敗れるという波乱。
そして、今大会、にわかに台風の目となり、アップセットを連発しているのが日テレベレーザのユース世代のチームであるメニーナ。 先日はなんと、WEリーグでは負けなし首位、しかも1失点しかしていないINAC神戸に2−1で勝利すると、昨日の準々決勝はWEリーグの大宮相手に終始主導権を握る圧巻の展開で、なんと4−0で大勝してしまったのだ。これはもはやアップセットではないし、実際に試合を見たが、どちらがプロリーグのチームか、本当に疑ってしまったほどだ。 しかも、トップチームのベレーザは準々決勝で敗れたため、下部組織のチームの方が上のステージに進むという思いもよらぬ展開となっている。
準決勝の相手はジェフ千葉。ジェフも油断できない。 今日のメニーナの戦いぶりを見ると、決勝進出、あるいは優勝も夢ではないかもしれない。
というか、今年、鳴り物入りで始まった、日本女子サッカー史上初の.WEリーグだが、本当に大丈夫なのだろうか。 確かにアップセットはトーナメント戦ではつきもので、男子の天皇杯でも度々起こるが、しかし、今回は試合内容的にもメニーナの方が上だし、アップセットというよりも順当に勝利したと言った方が良さそうだ。
そして、先日のINACでも気になったのだが、今日の大宮は覇気もないし、ボールへの寄せも甘く、スピードもメニーナの方が一段上。 女子サッカーのひたむきさ、懸命なプレーはどこへ行ったのか。 悪い意味でプロの余裕というものが支配してしまっていて、なんだかゆるーいプレーの連発で、突っ込みたくなるシーンが満載だった。
.WEリーグ、大丈夫なのだろうか。 今回の皇后杯で価値を落としてしまったような気がしてならない。 そもそも、なでしこリーグと.WEリーグ、どこが違うのだろう。 プロであるならば、結果もより強烈に求められるだろうし、これがこの結果では……。
Twitterを見ていたら、中高生チームであるメニーナの活躍に「なでしこの未来は明るい」と強烈な皮肉がポストされていたが、もっと言えば「なでしこの未来は明るい。.WEリーグの未来は……?」ということだろう。
女子サッカーに携わってきた一員としても、なんだか複雑な心境である。
準決勝は1月5日に行われる。 メニーナの試合は必見だ!
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